王様の炙り出し

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この世には、王権がある。 ある時は、聖者に。 ある時は、愚者に。 私がどちらかは分からない。 はっきりと言えるのは。この世界の王様だと言うことだ。 流行りの歌、流行りの小説、流行りの車。 全ては王権は今誰の元にあるのか? この問に尽きるのだ。 流行は全て王様が作っている。 何故なら流行りを作ることは、王様の未来を表すことだから。 ただ、厄介なのは。王権は時々人の手を行き来する。 つまり、ババ抜きのあれだ。 私はまた、ババを引いた。 厄介である。この上ない厄介ごとである。全ては筒抜け。駄々漏れである。 このエロで満たされた思考と、欲望の塊が、道行くに人の頭の中に漏れ出すのだ。 だが、ある意味でセクハラにおいてはチート級である。 あ、あの人スタイルいいなとか。 あの子可愛いなとか。 ただ、殆どの場合。怪訝そうな顔で見られる。 時にキモいと言われる。 そう。王様は鋼の心臓でなければいけない。 例え銃口を突き付けられても、クソッタレと思える程の。 馬鹿か。馬鹿なのか私は。そう馬鹿なんだ。 だがこのハピネスマインドは、いずれ世界を大きく変えるだろう。 つまり、この世の全ては王様ゲームなのだ。 私はまた、ババを引いた。 次はあなたの番かも知れない……
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