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「そうなんだ。明日キャシーに聞いてみよう」
「どうしたの? なんかあった?」
私は思い切ってサイトに自分の写真があげられてることを話してみた。
「えー……」
なんとも奇妙な反応の菜々子に、私はどう答えていいかとまどう。
「何? なんかこわいんだけど」
「あのね、あくまで噂なんだけど、そのサイト、復讐サイトなんだって」
「復讐?」
「法とかで裁けない恨みを晴らすサイトなんだって」
「私と先輩は恨まれてるってこと?」
私の声は震えている。
「普通に考えて、先輩の奥さんから恨まれても仕方ないね」
「へ? 先輩の奥さん?」
「何、その間抜けな声。どんなに巧妙に隠してるつもりでも、身近な人には美咲たちのことバレてるかもね」
「…………」
「あー、ごめんごめん。いやなこと言うつもりはなかったんだけど。こそこそしないではっきりさせたら? って言いたかったのよ」
キャシーの連絡先を菜々子が知っていたので、それを聞き電話を切ったあと、しばらく落ち込んでいた。しかし落ち込んでいる場合じゃない。
私はサイトの隅々まで見て、サイト運営者を探すが見つからない。こういうことが得意な人に頼もうと思うが、思いつかない。
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