最悪の朝

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最悪の朝

ピピピッ、ピピピッ…… 「う、うーん……もう朝か。」 昨夜は全く眠れなかった。私は重いまぶたを開けた。 腫れたまぶたの原因は昨夜1週間音沙汰がなかった彼氏からの電話がきっかけだった。 「――もしもし、ゆかり。あの、この前偶然SNS見つけちゃったんだけどお前オタクだったんだな。俺オタクとは付き合えない。別れよう――」 「え、ちょっと、待って――」 プツッ……ツーツーツー…… 彼氏にオタバレし、振られてしまったのだ。 「はぁ……独り身は寂しいな……」 オタクと言っても在宅だったし、SNSも徹底して隠し通してたのにな…… 家を出る直前まで瞼を冷やしぼーっと考えていた。 ……もうこうなったらあれに行くしかない。 彼のことを引きづりながらも勢いよく家を飛び出した。
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