電車で見かける彼に

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「バツイチなんだ。去年離婚した。指輪はここに引っ越してきたとき失くしたのが最近出てきて置きっぱなしにしてた。びっくりさせてごめん」 「な…んで離婚したんですか?」 「会社の先輩と結婚したけど、もともと望んだ結婚じゃなかったんだ。未練とかないし好きな子ができたらまた結婚もしたいと思ってるよ。子供もいないし」 「…わたし。玲司さんのことが好きです。出会ったばっかりで家までノコノコ付いてきて軽いって思われるかもしれないけど、玲司さんのこと前から知ってて」 「俺も知ってたよ。毎朝同じ駅から俺たち電車乗ってるよね」 ベッドに腰掛けている彼に手を引っ張られると足の間にすっぽり収まる。 後ろから抱きしめられる形になった。
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