電車で見かける彼に

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遠くでシャーッと水音がしてドキドキが増す。 これから“そういうこと”をするんだと思ったら恥ずかしくて、一気に半分くらいビールを飲み干した。 手にひんやりとした感触が残る。 少ししてボクサーパンツだけ履いた姿で斎藤さんが脱衣所から出てきた。 目のやり場に困る。 「う、上!何か着てください」 「ごめん暑くて。すみれちゃんもシャワーどうぞ。バスタオル置いてあるから。一応着替えも」 「ありがとうございます」 服を脱いで下着とムダ毛のチェックをした。 もしかして今日一回してしまったらそれで終わりかもしれない。 合コンで出会ってすぐ家についてくる女、軽いと思われても仕方ないし。 今更すぎるけれど、これが正しかったとは思えない。
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