プロローグ

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そんな僕にはこの学校の中で絶対に逆らえない人がいます。 生徒会会長の一ノ瀬拓人(いちのせたくと)さんです。 一ノ瀬さんは全てにおいて完璧で、 選ばれるべくして会長に選ばれた人で 特に天使のようなルックスと、それに見合うだけの性格の良さで 一年生の時から、学年を超えて全校生徒の心を鷲掴みにしているような 素晴らしい人なのです。 同じ学年なのに、ついつい「さん」づけにするのが当たり前に感じられるほど、 一ノ瀬さんの全身からは神々しいオーラ的なものが醸し出されていて THE・凡人の僕にとって、それはそれは眩しく近付き難い存在でした。 だけど。 ある日、僕だけが知ってしまったのです。 天使のような一ノ瀬会長の もうひとつの顔があることを。
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