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「……心配しなくても、お前はわりと可愛い方だよ」
「…知ってる」
「2組のミヤマさんとかいう奴より、全然かわいい」
「……知ってるってば」
ぽちゃん、ぽちゃん。ひっそりと、濃くなっていく塩加減。さっきから大きな声でメニューを叫んでる大将が味見したら、きっとショックで気絶してしまう。
ねえ。私のスープときみのスープ、一体いま、どっちの方が辛いかな。
「あんたも、よさげな顔してるよ。水嶋ヒロまでは行かないけど、イケメン芸人と並んでも劣らないくらい」
「微妙な評価すんなあ。褒められてんの?それ」
「少なくともソノダくんとかいう奴より、全然イケてるメンズ」
「……まあそりゃ、だよな」
「うん」
「んなの、万国共通認識だし」
「そうだね」
「でも、ミヤマは、イケメン芸人じゃ足りないみたいだから、さ。」
---心臓が、染みる。
傷口に塩を塗るなんて、恐ろしいほどぴったりな言葉、一体誰が考えたんだろう。
傷ついて、露わになった皮膚に、塩がたくさん混じった液体を自ら零すんだから、人間って不条理だ。
いつまで経っても痛むじゃないか。
忘れることが、できないじゃないか。
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