月になったパパとママ.....

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ちかママ「実は私…私の体は…癌なの。」 それを聞いた俺たちは唖然とした。 俺「嘘だろ?嘘…だよな…俺は…俺たちは……また大事な人を失うのか…いや…失ってたまるか!」 妻「…諦めないでください!癌だって治らない病気じゃないんですよね!まだ生きられる可能性があるはずです!最後まで絶対に諦めないでください!」 ちかママ「もう...無理なの...癌は..ステージ4...医者からは現代の医学では助からないと言われた...長くて1週間、短くて3日以内...私の時間はもうわずかしかないの。」 ちかママ「最後..のお願い..聞いてくれる?」 俺「いや...だ...いやだ!」 ちかママ「お願い!わたしの、私たちの最後のお願いを...聞いて....」 それから時間が過ぎて、誕生会が終わって次の日... 俺達はまた大切な1人を失った。 よく人は亡くなると星になると言うが、露風夫妻は亡くなった人は、月になるとちかちゃんに言っていた。 ちかママ「明るい時の月は普段は見えないの、でもたまに見えては確かに空にあり、夜になると月が現れる。」 俺「確かに月は不思議だよな、明るい時はあるけど見えなくて、でも夜になると目に見えて月って面白いな。」 ちかママ「朝はパパが夜はママが月に代わってちかちゃんを見ているんだよ。」 明日は霧雨妻の葬儀の日、俺はベランダから夜の月を見ながら亡くなった露風夫のことを考えていた。 俺「今もあの世から、霧雨父は.....ちかちゃんを見守っているんだよな...ちかちゃんのことは俺達に任せて、あの世で霧雨妻と一緒に、俺達とちかちゃんを見守っていてくれよな。」
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