第八章「どうしてこうなった」

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ねぇ達と一緒に行ったショッピングモールで相川さんと偶然会って、フードコートで五人で遅めのお昼を食べて。 あ、因みにフードコートは四人席だったので、俺は別の席探して一人で食べました。案の定。 それから、帰りは休みだった父さんが車で迎えに来て、大量の荷物と何故か相川さんも一緒にウチへと到着。 車内でもねぇ達と相川さんは楽しそう、かどうかはちょっと分かんないけど、それなりに盛り上がってて。助手席の俺はそんな後部座席を驚愕の表情でチラチラ振り返った。 学校での相川さんの様子は、あんまり見たことないから良く分かんない。けど噂で聞いた話+相川さんが自分で友達居ないって言ってたこともあって、てっきり女子と話すのが極端に苦手なんだとばっかり思ってた。 けど良く良く考えれば相川さんの家にお邪魔した時も、お兄さんの彼女さんとはそれなりに会話してたような気がするし、案外そうでもないのかな。 まぁ、ねぇ達は三人共相手の返事聞く前に喋り倒すような性格だし、相川さんは相槌打ってるだけみたいにもみえるけど。 助けようと何度か試みたけど、三人の内の誰かの「黙れ」の一言で俺はぺしゃんこに。 とまぁ、そんな感じで相川さんは俺の家に来た訳で。相川さんを最初に見た時、父さんは「天使か?」って言って相川さんを引かせてたけど、家に居た母さんも相川さんを見て「美少女が来た」って興奮気味だった。 何故か相川さんはねぇ達の友達ってことになってて、しかも相川さんもそれを否定しない。 え、友達になったの?いつの間に? それからは、ねぇ達にプラスして母さんまで相川さんを囲み、何やら楽しそうに談笑。父さんは、そんな女性陣達をマッサージチェアに座ってホンワカした顔で見てる。 で、俺は完全に蚊帳の外。からの、渥美ねぇの「相川さん今日泊まるから」宣言。 そりゃあ、奇声発したくもなるでしょうよ。
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