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「大体、アンタ自分が男として意識されるとでも思ってんの?」
「な…!」
「そーんな可愛い顔して一緒に居たって、女の子と居るとしか思えないって」
「そうそう。てか、見た目だけじゃなく中身も可愛いヘタレちゃんなんだから、変な気起こす勇気もないでしょ」
「こ、この…」
言わせておけば、ズケズケグバグバ人の心抉りまくりやがって…しかも、今は相川さんだって居るのに。
「こらー、お前達。あんまり南いじめちゃだめだぞ」
…父さん、味方してくれるのは有難いけど援護が余りにも弱いよ!散弾銃相手に輪ゴム鉄砲で挑んでるようなもんだよ!
まぁ、父さんには端から戦おうという意思すらないだろうけどね。取り敢えず言ってみただけで。
「あ、相川さんっ」
ダメだ、ねぇ達には勝てない!こうなったら、説得する相手を相川さんに変えるしかない。
そう判断した俺は、懇願するような目を彼女に向けた。
「相川さんも、ハッキリ言わないとダメだって!泊まるなんて嫌だって」
「別に、嫌じゃないけど」
「え!嫌じゃないの!?」
何で!?
「折角、優希さん達が誘ってくれたんだし」
優希さん!?い、いつから、そんな名前呼んじゃう仲に!?ていうか、コミュ障自負してる割に適応能力高くないか!?相手は、あのねぇ達だぞ!?
「ほら、小花ちゃんだって言ってるじゃん」
勝ち誇ったようなねぇ達と、嬉しそうな母さん。
「最初から的外れなこと言ってんの、アンタだけだって」
「ね、ねねねね、ねぇ達が相川さん脅したんだ!」
「はぁ?」
「だ、だって、そうじゃなきゃ相川さんが泊まりなんかオッケーする筈ない!」
「アンタ、必死に何バカなこと言ってんの?」
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