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「早乙女君は、思わないの?」
「いや、まぁ思わないことはないですけど」
そりゃあ、ねぇ達に相川さん独占されて若干友達取られた感はありましたよ?ねぇ達は堂々と「友達」って名乗ってたのも、何となくモヤっとしたし。
けどそれはあくまで、俺の個人的な気持ちであって相川さんは関係ない訳で。寧ろ、相川さんが女子の中に溶け込んでる…かどうかは別として取り敢えず嫌そうではないから、そこら喜ぶべき所だ。
だから俺が、寂しいとか寂しいとか寂しいとか、思っちゃダメなんだ。
「なら、話そう」
ポーカフェイスが、今は憎らしい。純真無垢なキラキラした瞳が、俺を焼き焦がして炭にしちゃいそうだ。
「…なら、その前にハッキリさせたいことがあるんだけど」
真剣な表情で相川さんを見る。彼女は、少しだけ首を傾げた。
「相川さんと俺は、友達?」
「…は?」
「だ、だから…っ、俺達って友達?」
何か、言ってて恥ずかしくなってきた。顔全部が熱くて、多分どんどん赤くなってる気がする。
「…何よ、今更」
「だ、だってさぁ!俺が友達を名乗るってことは、それはつまり相川さんにとっては大事な高校友達第一号を貰うってことじゃん!相川さんの初めてを、俺が貰うってことでしょ!?」
「……」
あ、あれ?俺なんか物凄い変な言い方しちゃった!?
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