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「か、考えるって何を」
「夏休み明けにどうやって違和感なくキャラ変するか、だよ」
「…え?」
「まさかお前、何の根拠もなく努力もせず適当に夏休み明けには変わるー、とか言ってんじゃねぇだろうな」
「う……」
図星を突かれて、思わず言葉に詰まる。
「どーせ家でも、相川さんからの連絡待ってスマホ握りしめてんだろ?で、結局返信も折り返しの電話もなくて落ち込む。そして朝、みたいな不毛な一日繰り返してんだろ?」
「…」
その通り過ぎて、何も言えません。理人と遊んでるか、ソワソワしてるか、落ち込んでるかのどれかです。
「あ、ちゃんと宿題はしてる」
「そこどーでも良いから」
いや良くないでしょ!大事だよ、宿題は。普段テストは散々だから、宿題位は頑張って出さないとね。
「つか、何の努力もしてない癖に安易にキャラ変できる程、高校生活甘くねぇんだよ。そもそも、可愛いキャラからドSキャラに変わるとか、無理。無謀。」
「そ、そんな…」
俺を全否定だ…それは…
「しかも口を開けば相川さんのことばっか。その割に大した行動は起こさねぇし。まず今のお前はドSドM以前に人間の屑だ」
「そ、それは言い過ぎじゃない…?」
泣きそうなんですけど…
「口だけで何の努力もしないヤツに、意見言う資格はねぇ。そして俺の睡眠を邪魔する資格もねぇ。よって、俺は寝る。居て良いから、十時までは起こすな」
怠そうにそう言うと、タオルケットを頭から被る理人。それから十秒もしない内に寝息が聞こえてきた。
…何だよ、言いたい放題言って寝やがって。酷い!構ってくれない!でも居て良いって優しい!
と言っても朝いきなり来たのは俺な訳だから、もう起こすのは辞めとこう。
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