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ーー
「と、いう訳で俺…相川さんと付き合うことになりました」
「いや、どういう訳。全く分かんないんだけど」
学園祭終了から、約一週間。久々に、俺・理人・瑠衣・真凛の四人で集まってる放課後の教室。
集まってる、というより俺が集まってってお願いしたんだけどね。
あ、因みに瑠衣と真凛。チャレソン優勝はできなかったけど凄い反響だったみたいで、女子からも男子からも前以上に囲まれるようになったみたいだ。
何日か前は、上級生から声をかけられてる場面も見たし。
二人共、ホントに輝いてたもんなぁ。優勝できなかったのが、未だに不思議。
「ていうか南、それ言う為に呼び出したの?」
真凛が、腕組みしながら俺を見た。怒ってもないし、通常運転って感じの顔。瑠衣は、黙ったまま愛想笑い的な表情を浮かべてる。
「あ、うん。やっぱり他の人から伝わるより自分からちゃんと言いたかったんだ。二人は俺の大切な…友達だから」
俺は真っ直ぐに、二人を見つめた。瑠衣は椅子に座ってて、真凛は机に寄りかかってて。
「二人て。俺入れてくんないの?」
窓枠にもたれかかるようにしてる理人の言葉は、スルーすることにする。
「あー、まぁ、うん。南って、そうだよね」
真凛が、チラッと瑠衣を見た。多分真凛は、全部知ってて瑠衣を気遣かってるんだ。
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