最終章「南、大団円なるか?」前編

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「そりゃ、ねぇ達は俺のことただのパシリ位にしか思ってないだろうけどさ、俺だって一応家族だよ!?皆と同じタイミングで教えてくれたって良いじゃん!」 「ちょっ、南」 「出かけてくる!今日帰らないからっ!」 優希ねぇの顔も見ないまま、リビングを飛び出して玄関へ。スマホだけポケットに入れてそのまま家を出た。 ねぇ達に虐げられることなんか、珍しくも何ともない早乙女家の日常。けど、何か今回のこれは。物凄く。物凄ーくムカついた。こんな大事なことまで俺だけ仲間外れなんて、そんなのあんまりだ。 「マジで、今日帰んないからなっ」 誰に言うでもなく呟いて、そのまま駆け出したのだった。 ーー 「ヤキモチだな」 幸い、理人は家に居て。転がり込んで泣きつくようにした俺の話を聞いた後、普通の顔してそう言った。 「ヤキモチ!?そんなんじゃないっ」 俺の猛反論にも、理人は応じない。リビングのソファに足組んで座ってる。 「どう聞いてもヤキモチだろ。シスコン」 「は、はぁ!?」 さっきから聞き捨てならないことばっかりだ! 「俺シスコンじゃない!コキばっか使われるし、どっちかと言うと離れたい位だし!」 「大好きなくせに」 「だ、大好きじゃないっ」 「じゃあ、嫌いなんだな」 う、と言葉に詰まる。嫌い、ではないけどさぁ…
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