最終章「南、大団円なるか?」前編

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悪戯バレて怒られた子供みたいな、良かれと思ってした行動が裏目に出た後みたいな、絶妙に微妙でシュンと項垂れたその表情。いつもシャキンと真っ直ぐに伸ばされた背中は、悲しそうに少し丸まってる。 「あ、あの…お、お待たせ相川さん」 胸に手を当てて息を整えながら、声をかけた。 「は、はい…お帰りなさい」 「あ、た、ただいま」 「お、お疲れ様でした」 「ん?え、あ、ありがとう」 確かに急いだからちょっと息切らしてるけど、何か疲れることしたっけ? 「…」 うわ、相川さんめちゃくちゃ気まずそう…ていうか、本当シュンとしてる。 相川さんのシュン顔は中々レア…ってそうじゃなくて。 空気を変えようと一回咳払い、の後俺はポケットからさっきのネックレスを取り出した。 「これ、相川さんに似合いそうだなって思ってさ。嘘吐いて買いに行って、ごめんね」 相川さんは、ただジッとネックレスを見てる。 「相川さんフラフラって行っちゃったから追いかけないとと思って、ラッピングとか何もして貰わなかったんだ」 まだ、相川さんはキラキラ光るネックレスから視線を逸らさない。 「どうせなら一緒に選べば良かったかな。けど何か直感で絶対似合う!って思って…で、すぐ付けられるように値札とか切ってもらって袋も貰わなくて…という訳で、今付けてもらえると嬉しいんですが…」 何にも言わないから、段々不安になってきた。やっぱプレゼントなんだから、多少時間かかってもラッピンしてもらった方が良かった!?今すぐ付けろ、なんて押し付けみたいでマズかったかな… ポケットから裸で出しちゃったし、つくづくカッコつかないヤツだな俺。
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