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基本煩くてガチャガチャしてる早乙女家、正直に言って見た感じ慎二さんとは真逆って感じ。慎二さん、朝五時に起きてジョギングして、健康的な食生活と完璧な自己管理、腕にスマートウォッチ着けて寸分の狂いもなく毎日を行動してる感じが半端ない。あくまでもイメージだけど。
気の強い優希ねぇと合うんだろうか。そう思ってイクラのお寿司を頬張りながらこっそり観察する。
優希ねぇ、最初見た時から何か元気ないって思ってたけど今は普通に慎二さんの隣でご飯食べてる。いつもよりは、やっぱり元気なさそうだけど。
慎二さんと優希ねぇは、良い意味で普通だった。普通に喋って、普通に会話して、普通に笑ってる。寧ろ結婚目前の二人には見えない位、普通で自然だ。ずっと前から一緒に居るみたいに、何か不思議な位馴染んでる。
慎二さんのこの感じが通常運転かどうかは分からないけど、少なくとも優希ねぇは繕ったりしてるようには見えない。
慎二さんを品定め、なんてことは考えてなかったけど。こんなにも隣にいることが普通に見える二人なら、多分大丈夫なんだろうな。
「…早乙女君、イクラ全部溢れてるけど」
「イ…えっ!!」
隣に座る相川さんの言葉に自分の取り皿を見れば、見事にイクラが散らばっていた。優希ねぇと慎二さんガン見してて、何食べてるか全然意識せず口だけ動かした。
「きったねぇなぁ南!ねぇ相川さん、今からでも遅くないよ?自分に正直に生きたって」
ニヤニヤしてる理人を睨みつけるけど、効果はなし。
「ちょっと理人ー?幾らアンタでも、小花ちゃんと南邪魔したら承知しないからね?」
炭酸片手に千里ねぇが絡みに来た。
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