第五章「大切なこと」

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ーー それからまた何日か後、今日は理人・瑠衣・真凛と放課後遊ぶ約束をしてる日。瑠衣が前に言っていた、モンブランの美味しいカフェに四人で行くことになってる。 「たーのしみっ、たーのしみっ」 「瑠衣、はしゃぎ過ぎ」 「だって、放課後に四人で遊ぶのってなんか久しぶりなんだもん!しかもスイーツが人気の可愛いカフェだし」 カバンを持って教室を出てから、歩いている今この瞬間も瑠衣の顔はニヤケっぱなし。正確に言うと、今日の朝からご機嫌。 「てか、理人と私は別に甘党じゃないし」 基本的に淡白な感じの真凛(まりん)、瑠衣とは見た目のギャルっぽさ加減は同じでも性格は全然違う。 瑠衣は明るくて元気で、可愛い。立ち回りも上手いから、女子からも男子からも慕われる人気者。だけど彼氏がいるって話は、少なくとも俺は聞いたことがない。 真凛は、所謂クールビューティって感じ。見た目が派手だから一見怖そうに見えるけど、ただクールってだけで話せば普通。優しくて、頼りになる。 中学の時から付き合ってる一つ年上の彼氏が居るらしい。 理人は…省略。すぐ俺をからかう嫌なヤツ!とはまた違うけど。理人も実は頼りになる、悔しいけど。チャラくてめっちゃモテる、彼女コロコロ変わるから、できたのかどうかすらももう聞いてない。 「最近、南が付き合い悪くてさー。俺のことぜーんぜん構ってくんないの」 俺の肩を抱きながら、口を尖らせる理人。俺より身長高いから、肩を組むっていうより俺にのしかかってる感じ。 「ちょっ、理人重いっ」 「俺は寂しいよー南ちゃーん。てなわけで、今日泊まり行って良い?」 俺の行ってることは丸無視で、組んだ肩はそのまま。だから重いって! 「てか、付き合い悪いのは理人の方だろ。予定がない時なんか毎日のように俺ん家来る癖に!今絶対彼女居るでしょ、理人」 中学の時から、理人は彼女ができると途端に俺と遊ばなくなった。けど長くは続かないから、またすぐに俺と遊び出すわけなんだけど。兎に角分かりやすい。
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