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「・・・」目を皿に、口を三角形にする彼女。
何か言いたげだったが、
「まあ、いいよ、そこで。
アンタにしては、中々の名案じゃん」
すぐに表情という表情を吊り上げ、怖い笑顔になった。
「だろ?」こういうのは得意なんだ、
言葉を発しながら、そろそろこの姿勢を維持するのもきつい、
座った状態から首をのけ反らせて彼女と目を合わせること、をやめた。
ガラガラ。どこの通りだったかな?
さあ。あそこじゃない。
てかあなた、手が空いてんだから地図起動してくださいよ!
えー!迷子もまた、楽しいじゃないか。
ぽか。
アタシは夕飯作んなきゃなのよ!穀潰しには分からないでしょうけど!
ハハハ、分かんねえわ。
がらがら。ぎゃあぎゃあ。
アスファルトを車椅子がこする、
足取りは早くなり---(了)
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