プロローグ

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 何故、僕が魔王城に住む事になったのか。  それは1年前の魔王との決戦にまで遡る。  最後の戦いは正にお互いボロボロになるまで戦った。  それでもこちら側は有利だった。  魔法使いの『ユーリ』、戦士の『バンドック』、聖女の『ミアンナ』、仲間達のサポートも心強かった。  そして、いよいよ決着の時が来た。 「魔王! コレで最後だっ!」 「どうやらそうみたいだな・・・・・・。勇者よ、お前に一つだけ言っておく。この世の悪は俺が全て持っていく。だが一番の敵は同じ人間である、という事だけは覚えておけ・・・・・・。」  その時はその言葉の意味がわからなかったけど、凱旋して報酬として地位やお金を得た事でその意味がわかった。  僕達、勇者パーティーは凱旋後、国から一等地に住居を貰い、爵位を貰った。  ユーリは宮廷魔術師となり王の側近となった。  バンドックは騎士団の団長となった。  ミアンナはなんと、この国の王子と結婚する事になり将来の王女になるそうだ。  僕はと言えば国から土地を貰った。  その中には魔王城も含まれていたのは運が良かった。  で、暫くして『あれ?』と思う事が多くなってきた。  まず、仲間達の変化だ。     
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