プロローグ

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プロローグ

「ふぅ・・・・・・。」  僕は大きな荷物を背負い山道を歩いていた。  この道を通るのは1年ぶりだ。 「前来た時より歩きにくくなってないか?」  まぁ、目的地にはそう簡単には着かない様になっているからね。  ちょっと岩場に腰掛け水筒に入っている水を飲む。 「ぷはぁ~!! やっぱり動いた後の水は美味しいね!」  王都ではパーティーとかでお酒とか飲んだけど体には合わない。  翌日、頭痛が酷くて死ぬんじゃないか、て思ってから飲まなくなった。  ふと空を見上げたら綺麗な青空が広がっている。  前来た時は空なんて見れなかった。  それに空気がおいしい。  空気がどんよりとしていたし、歩く度に体力が減っていった感じがした。  多分、呪いがかかっていたんだろう。  一旦休憩してから再び歩き始めた。  追手は来ないだろうけど、速いに越した事は無い。  そして、目的地に着いた。 「やっと着いた・・・・・・。」  周りを堀に囲まれていて通るには一本の橋しかない。  堀の中は今は菜にも無いがかつては毒の沼地だった。  ここはかつて『魔王城』と呼ばれていた場所。  勇者と魔王が戦い、魔王が敗れ去った場所。  そして、今日から僕、『《元勇者》アレン・ターガー』の住居となる場所だ・・・・・・。
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