寒がりな君に
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「ありがとうこざいました」 お礼言ってから扉を閉める 保健室前の細長い廊下はいつもより静かで人の気配が無い 「もう放課後なのか」 勝手に出た独り言が、校内なのに白い息が出ることに気づかせる 教室に戻り鞄を持ち、ロッカーの中から黒い折りたたみ傘を出すと洗濯されたユニフォームが目に入り、溜め息をついてロッカーを閉めた 雪の中を歩き出して学校を後にする
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