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もっと、もっとと欲ばかりが増している私にとって、その行動はさらに自分を狂わせる。
息が少し乱れる中、じっと私を見下ろす慎介を見つめた。
お願い、伝わって。
さっきみたいにキスしてよ。
全身に熱が駆け巡り、理性が溶かされていく。
「その顔、たまんねぇな」
慎介がニヤリと笑う。
これはもう完全に、私の負け。
手を伸ばし、うまく力が入らない手で慎介の服を掴む。
「この手はなんだよ」
わかってるくせに、慎介はちらっと服を掴む私の手を見て聞いてきた。
「絶対わかってる」
「さぁ?言葉にしないと伝わらねぇ。
それに、お前が言ったんだろ?同意の上じゃないとって」
ああ、ダメだ。
やっぱり慎介は私より何枚も上手。
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