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「酔ってる私にお水をください」
「……っ」
すると今度は軽く俯くようにして顔を背けてしまう慎介。
こんな反応、なんだか新鮮だ。
「慎介ー」
楽しい。
こういうの、たまにはいいかも。
そりゃもちろんお酒の勢いでしかこんなことできないのだけど。
楽しくなって、一人微笑んでいると。
慎介がまた顔を上げた。
そんな慎介の表情は先程とは全然違う、色っぽい瞳。
さらには色気溢れるその表情に、思わずドキッと胸が高鳴ってしまった。
なんだろう、吸い込まれそう。
「もう、知らねぇから」
「え?」
「お前の望み通りにしてやるよ」
慎介が自分の口に水を含む。
それは単なる合図にしかすぎなくて、今度はきつく私の唇を塞いできた。
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