お前がほしい

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少し口を開けば、その隙間から水が流し込まれる。 思わずむせ返りそうになるけど、慎介は唇を離そうとしない。 やっとの思いで飲み込んだのはいいけど、今度はこじ開けるようにして生暖かい舌が私の口内に侵入してきた。 どうしてこんなことをされているのか。 酔った頭で考える方が無理だ。 だんだんと口内を犯されていく。 だけど嫌じゃなかった。 これも全部、酔っているせいだ。 しばらく続いたそのキスは、私を骨抜きにするには十分だった。 大きく息が乱れる私に対し、慎介は少しばかり乱れる程度だった。 この差は何?肺活量の問題? なんだか私が劣勢で悔しい。 「今まで散々我慢してきたけど」 慎介が私を見て、口を開く。 それとほぼ同時に私の視界が反転した。 あっという間に、視界いっぱいに映る慎介の顔。
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