228人が本棚に入れています
本棚に追加
「ぜ、絶好のチャンスとか意味わかんない」
「じゃあちゃんと言葉にすれば良かったか?お前を抱くいい機会だって」
頬が、火照る。
顔だけでなく全身にまで熱が巡った。
「慎介、頭冷やした方がいいんじゃない?」
「もう十分冷えてる」
私ばかりが焦っていて、慎介はさっきから冷静。
だから遊ばれてる気すらした。
「ねぇ、どうして私なの?
私のどこに惚れたわけ?」
真意を確かめるため、答えにくい質問を投げかけてやった。
「真面目で、影から周りを支えてる感じ。
他の女みたいに目立とうとか自分が一番になろう、みたいな欲がない。
あとは何より笑顔だな。
たまに見せるあどけない笑顔はいつも心臓に悪い」
だけど慎介は驚くほどさらりと答えた。
嘘かもしれないのに、私の方が逆に照れてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!