お前がほしい

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「ぜ、絶好のチャンスとか意味わかんない」 「じゃあちゃんと言葉にすれば良かったか?お前を抱くいい機会だって」 頬が、火照る。 顔だけでなく全身にまで熱が巡った。 「慎介、頭冷やした方がいいんじゃない?」 「もう十分冷えてる」 私ばかりが焦っていて、慎介はさっきから冷静。 だから遊ばれてる気すらした。 「ねぇ、どうして私なの? 私のどこに惚れたわけ?」 真意を確かめるため、答えにくい質問を投げかけてやった。 「真面目で、影から周りを支えてる感じ。 他の女みたいに目立とうとか自分が一番になろう、みたいな欲がない。 あとは何より笑顔だな。 たまに見せるあどけない笑顔はいつも心臓に悪い」 だけど慎介は驚くほどさらりと答えた。 嘘かもしれないのに、私の方が逆に照れてしまう。
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