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「ねぇ、もっと甘いの、欲しい」
思考回路が鈍い今の私は、まるでお酒に酔ったかのようだ。
もしかしたらそれ以上かもしれない。
さっきお酒に酔っていた私だけど、目の前の人物はさらに私を酔わせようとしてくる。
クラクラと、私を乱して惑わせる。
慎介は満足そうに笑い、私の頭をそっと撫でた。
「それは同意じゃなしにおねだりだな」
おねだり。
子供っぽい言い方。
いや、きっと慎介は今の私を子供扱いしてバカにしている。
それでも良かった。
甘いキスを、さっきよりも深いものをくれるのなら。
「お前は他の男にも同じようなことされたら、こうなるのか?」
「わからない」
こんな経験、初めてだから。
こうやって迫られるなんて。
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