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間章
《スキル【呪い減少】の進化条件を満たしました。進化させますか。》
意識の乏しい中、無機質な声が脳の中で反響する。
(スキルを……進化……?…強くなれる……んだったら……いくらでもやれよ……)
《了承を確認しました。スキルの進化を開始します。》
(というか……この声は……何なん……だ?)
《質問にお答えいたします。私はメーティス。ギリシア神話で知恵の神と言われている神です。》
無機質な声もといメーティスは告げる。
(そうか……幻聴が……聞こえる。)
《幻聴ではありません。》
メーティスは少し怒ったように無機質な声が抑揚し答える。声からして俺と同じくらいの女性の声だ。というか今までの声がそんなことを感じさせなかった。
《現在95パーセント。実施中です。》
《100パーセントに達しました。成功しました。》
《スキル【呪い減少】はスキル【呪い無効】と進化いたしました。》
【呪い無効】だと……どういうことだ……
ダンッという音と、身体全体に伝わる衝撃で俺の意識は完全に消滅した。
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