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罪人の地下墳墓
マリアについていくと、そこの風景は……
お墓だった。
これしか言えることがない風景だった。
外国の十字架を見立てたお墓に、雨が降っていて、いかにもな感じだ。
「お兄ちゃん、どうしたの?いこーよ。」
マリアがそういったので、
「おお、そうだな。」
と言って歩き出す。しばらく歩いていると、突然、
「お兄ちゃん、モンスターがいるよ?」
といった。モンスターがいるよ?と言われても俺にはどうすることもできないのだが。
「お兄ちゃん、さっき渡した魔刀【惨劇の切り裂き魔】を使って。」
俺は鞘をつかんで中身を抜いてみる。するとそこにあったのは、漆黒の刀身を持った刀だった。
「えっ、これ……
「お兄ちゃんのために集めたよ?」
「早く使って、使って?あっ、あのスライムがいいんじゃない?」
そういわれたので、赤のスライムに向かって、刀を振り下げる。すると、刀身から、龍にも見える闇を纏った一撃がほとばしる。
するとスライムは『えっ、なにこれ。反則級でしょ。』とでも言いたげそうな顔?表状をした。
そして俺の体には重力が何倍にも感じられたような感覚が襲った。
「マリア、なんだよこれ?これが魔刀の力なのか?」
「そうだよ、」
「次は、あいつにしたら?」
「おう、そうだな。」
というように、どんどんと狩りと言う名の一方的な狩猟をしていった。倒した敵の中にはいくつかドロップ品を、落としていくやつもいた。
「お兄ちゃん、もうそろそろ帰ろ。」
とマリアが言ったので、マリアにもらったこちらの世界の時間――1日30時間1週間が10日、10か月――の時計を見ると、時刻はもともとの時間で言うところの、午後、7:30になっていた。
「ああ、そうだな。もうそろそろマリアの家に帰るか。」
といい、城まで歩いて帰ることにした。
マリアによるとこの世界は、半球型の世界で、迷宮は、その世界からたまたま開いてしまった異世界への扉らしい。そしてこの世界では、だいたい、あっちにいたときのような文化は発展していなく、魔法などのファンタジー系が特に発展しているらしい。
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