最弱の勇者

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最弱の勇者

「召喚されし勇者よ!この世界を魔王から救って欲しい!」 「はあ?意味わかんねーよ。魔王?そんなんいるわけねーだろーが。つーか家帰せよ。いやマジで。」 「そうだー誘拐マジ乙なんすけどー。つーか名前長すぎまじキモッ」 「そーだそーだ、家に帰せよ。誘拐だかんな!」 「そうよ家に帰りたい………」 「コミケいけねーじゃん。俺の大好きな繭たんの限定ラフが先着で手にはいんのによー。」 「えっ、これ異世界召喚てやつ?マジウケルwwww」 「この流れからしたら、チートスキルからの、美少女&美女ハーレムじゃん。デュフフフフ。」 いきなり召喚され、キレる奴、ウザがる奴、なんか変なこと結ってるオタク、楽しむ奴、変なこと考えている奴、まあ、ギャーギャー騒いでるっつーことだな。このクラスメイト達はよー。 興奮しているクラスメイト達をいさめようと、かっちょいー甲冑(あっ、しゃれではない。え?寒い?知ってる)を身にまとった兵士たちが動いているのを王女っぽい人が抑えている。 「みんな、一回黙ろーぜ。なっ。」 鶴の一声に一気に静かになる。 今叫んだのは白鴎鴉(はくおうからす)だ。 まあ、こいつは成績優秀で、一言でいうならば≪カリスマ≫である。だからクラスのリーダー的存在、真一とも仲が良い。噂だが、天下の白鴎グループと言われている会社の御曹司だそうだ。まあ、あり得るな。ファンクラブもあるらしく、バレンタインやクリスマス、誕生日などにはプレゼントが机の上に積み上げられている状態だ。 なのに、天然である。プレゼントは空から机の上に振ってきていると疑わない。で もとてもしっかりしている奴だ。 「いったん、状況を整理しよう。ところで一つ、二つ質問をしてよろしいでしょうか。」 「妾が、こたえることができることであったらな。」 「ではまず、貴女の名前を教えてもらってもいいでしょうか」 うわぁ天然爆発してるー(棒)さっき言ってたよなぁラー油なんとかだっけ? 「ん?教えてなかったかの?それはすまんな。わらわはパール帝国のドゥ・ラカーユ=レリア・ポアンカレ・ヴェルである。気軽にヴェルとでも呼んでくれ。」 あーそれそれ。ワスレテナンテナイヨ
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