王女の企み

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王女の企み

やっぱおかしいよな… 俺のステータスだけが圧倒的に弱い。そんなことあんのかよ、いやこの世界の住人と比べるとだいぶ高いほうだ。だが勇者としては圧倒的に弱い。 実際に、今までのやつらを見てた魔術師たちもクラスメイト達も黙っている。ヴェルに至っては青筋が浮かんでいる(ように見える)。 「かっ鑑定機具の不具合かもしれません。もう一度やってみてください。」 若々しい魔術師(10代前半に見える)がそう言ってくれるが、鑑定の魔具についてヴェルが『先代の勇者様の一人が作ったから間違いはないはずじゃ』と吐き捨てた。 なんだよその信頼度… 俺はその不具合を信じ水晶に手を当てた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 九十九 神  人族  16歳 ♂ 職業 剣士(ソードファイター) Lv.1 HP.500/500 MP.150/150 [身体能力] 50 [魔法力]  10 【スキル】 パッシブスキル 〈剣術〉Lv.1〈呪い減少〉Lv.1〈言語理解〉Lv.‐ アクティブスキル 〈魔素感知〉Lv.1〈鑑定〉Lv.1 称号 呪われた勇者 異世界召喚者 幸運を掴みし者 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― が、期待もむなしく一切変わっていなかった。 「おい、大丈夫か?」 「神〜、顔色悪いよ?」 真一と綾乃がこっちに来て心配してくれる。優しい兄妹だ。 「おう、大丈夫だ」 全然大丈夫じゃない。俺はうそをついた。 クラスごとの異世界転移で興奮してたし、俺はチート系かなー、なんて考えていた。 「ほんとーに大丈夫?足、ガクブルだよ?」 「無理すんなよ」 「ああ、だいじょーぶだって。心配すんな。そーいやお前らのステータスはどーだった?」 無理をしていることに気付かれそうだった(いや、多分気付かれはしてる。)ので話をそらすことにする。 「俺らか?これだ」 といい俺にポップのような半透明の反重力物体を見せてくる。 何それなんかすげー
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