第二章 聖光(せいこう)大学にて

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邑上ゼミのゼミ室には 数名の学生と院生がわいわい と 論議を戦わせていました そこへ このゼミで一番の古株である 比嘉 登院生によって 私 天眸 杏子が紹介されるも また すぐに 討論が再開されています 私は 部外者らしく ただ 討論を聞いているも この一言に 反応しました 「巫 洋子(かんなぎ ようこ)三回生の論文の提出が遅れているので そのあたりは 我々の範囲外になってしまうのですが」 「ほぉ 珍しいな あの真面目な巫君が 未提出とは 何かあったのか?」と訊ねる 比嘉氏 それへ 女子が「いえ あのぉおかしいんですよ メールしてもLIONしても なんの反応もなく それで 体調崩してるんじゃないかって 御手洗(みたらい)君たちと 私 金剛地(こんごうち)が彼女の下宿行っても 誰もいないけど 新聞紙が貯まってるんですよ それで 山谷(やまたに)さんが 彼女の実家に連絡とったら なんでも 教授自ら 巫さんをゼミで借り受けるから 10日ほどは 連絡とれなくなりますって。。。。 でも あたしたち なにも聞いてないですよね 」 「そう言えば 邑上教授は 今どこまで出てるか誰か知ってないか?」 「いいえ それで 先程 大学事務局にも確認したんですけど いつものように ふらりと フィールドワークに出たようだとか。。。。」 それを聞いて 他の院生や学生は またかしょうがないなあとの顔をしていたが これは 何かあると 私 天眸杏子 ピンと来ては  また 討論が再開されたのをきっかけに 部屋を出て 事務局へと向かいました
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