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だったら、衝撃を与えられる『死』を見せつけよう。
ほんの僅かでもこの世の中にダメージを与える一撃を与えるのだ。
「どうしたら、私の命で多くの人に影響を与えられるだろう」
そう考え始めると、なんだかワクワクしてきた。
くすっと少し笑った。自然に出た笑顔で、不思議だった。
自虐の笑みではなく、本当に楽しみになって来たのだ。まるで旅行の計画を立てる時みたいに。
学校で自殺するのがいいだろうか?
まずそう思った。それから、すぐにその考えが良くないことだと思い至った。
あそこは悪魔の巣窟だ。虐めを黙殺して、何もないふりを貫く。あの場で自分が死んだって、無視を決め込むに違いない。あの教師のように。
「早く死ね……か。自殺って、人を楽しませることもできるんだ」
ネットの動画サイトにアップロードして、ショッキングな事件で小銭を稼ぐような人もいるらしい。
退屈な日常に飽き飽きしている人々は、刺激を求めているのだ。
「人間の醜さそのものがエンターテイメントにもなる……。自殺しろって言った『悪人』に対してなら、『何もしなかった人』は良い人ぶれる……。堂々とその人を『悪人』として攻撃できるから」
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