第1章

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ぞと七衛門が言うと番頭が喜んでいたのです、相馬の海側は冬でも雪は殆どふらないのです、旅籠に相馬忠胤の家老がやって来て、殿がお目にかかりたいと言われております、是非城に、 お出でくだされと言うので、 わかり申した、七衛門そなたも着いてまいれというと、籠には乗らず馬にて城に向かったのです、七衛門にここで待っておれと言って御座所に行き村上源三郎に御座いますと挨拶すると、 わしが相馬忠胤じあ今回は米沢までの街道の道普請をやってくれたそうじあな、当藩も財政厳しくそこまで手がまわらんじゃたのじあ、お陰で助かったぞと言うので、米沢藩の為にもな、 りますので、 お気使い無用に御座います、今回は相馬藩にても、鑑札を貰い商いをしております、玄海屋七衛門の助力によるものに御座います、ここに連れてきておりますので是非ともお目通りをと、 言うと、構わぬこちらに連れてまいれというので、近習が呼びに行って部屋に入って来て、玄海屋七衛門に御座います、お目えをお許し下さりありがとう御座りますと言うと、そなたに、 随分世話になったそうじあな礼を申すぞと言って、 源三郎の事は父上からよう聞いいておる、今回は印旛沼の水路の水門を完成させたそうじあな、上様も大層お喜びになったそうじあ、治憲殿もわしも養子じあ近隣藩なればこれからも宜し、     
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