第1章

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く頼むぞ、そうじあそなたは正座が苦手であろう、わしも足を崩すのでそなたも崩せ、七衛門も崩してよいぞと言うと、七衛門が私は正座の方が楽で御座いますと言うので、源三郎がそれ、 ではごめんと言って足を崩したのです、 誰か笹を持てというと、腰元が膳を持って来て並べて酌をすると、一献のんでくれと忠胤が飲んだので二人が飲み干すと、わしは土屋正信の次男坊じあ治憲殿とは同じ外様なので城では、 話をする事もある、我が藩も財政はきびしいのじあが、何か改革できる知恵はないものかのうと言うので、米に頼る時代は過ぎました、相馬の海は暖流と還流がぶつかり、多くの魚が、 おり、 良い漁場が沢山あります、伊達、米沢、会津等の内陸部は新鮮な魚は食する事は出来ませんでしたが、街道を整備して早く荷だが運べるようにすれば、新鮮な状態にて供給する事ができ、 ます、魚はエラで呼吸して水より空気を取り出して呼吸しているのです、したがって狭い桶にいれておけば水中の空気がなくなり死んでしまいます、もたせるにはまず海水を汲んだばか、 りの樽に魚を入れて、 空気を常時送り込めば死ぬ事はありませぬ、空気を送り込むのはたけで作った水鉄砲にて水ではなく空気を送り込むのです、人の手でやると大変ですから車の車輪に水車で使う持ちつき、     
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