第1章

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たのです、お峰がお出かけになりますかと聞くので、一休みしたら出掛けるぞと言うと、ハイ、今お茶を入れましょうと言ったのです、他の物はそれぞれの部屋に下がり、お峰がお春は、 息災でしたかと聞くので、 ああ元気であったぞと言うと、たまには米沢にお行きなされと言うので、雪が溶けたら様子を見に行くとしょうと言ったのです、何かふっくらしたようじあがと聞くと、わかりましたか、 実はやや子が出来たのですというので、本当か、それは目出たい、して産み付きはと聞くと来年の9月との事ですというので、それならあまり動いてはならぬと言うと、まだ小指の先程、 に御座ります、 少しは動かないと逆にやや子に良くないのですよと言ったのです、男の子でも女子でもどちらでもよいぞと言うと、ハイと笑ったのです、母上も若狭屋も知っておるのかと聞くと、ハイ、 と言うので、そうか出来たかと喜んだのです、お峰が夜伽はお滝があい勤めますと言うので、そうじあなと言ったのです、それでは出掛けるとしょう、今日は歩いていくぞと言うと屋敷、 を出て深川に向かったのです、 貰った本二冊を抱えて玄庵の診療所に行くと、お戻りになられましたかと言うので、米沢は一面雪が積もっておりましたといって、本を二冊だして、翻訳して下さらんかと言うと、まず、     
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