第1章

333/346
前へ
/346ページ
次へ
に御座いますが、天井には忍び返しが仕掛けしてあったそうで、あやうく見つかるところを猫の鳴きまねをして天井に潜み、ほとぼりがさめた所を脱出したそうに御座います、丸1日も、 天井に張り付いていたそうです、 一向が城に変えると警備の人間はいなくなるそうですと言ったのです、無理をするなと言うたのにと言うと、源信に叱られていました、どうしても手柄が欲しかったそうですと言うので、 命あってのものだねだろうと言うと、ハイ、きつく言い聞かせましたと言ったのです、そうするとやはり前田行部が絵島に阿片を渡しているのだな、絵島の父親はどうしているのだと聞、 くと、 絵島のお陰で旗本に、取り立てられているそうです、徒歩組の頭をやってるそうで、石高は500石だそうです、噂では絵島は大奥に登る前は、行部の女子であったと言う者もいるそうです、 前田行部の専横に憤慨している加賀藩の藩士が昨年粛清されて切腹3人、断絶の上領内追放に5人なったそうです、国家老は先代からやっているらしいのですが、手足をもがれて隠居同然、 だそうですと言ったのです、 絵島と若年寄りの本多佐渡の守は仲が良いそうです、本多を通じて多額の賂を大奥に贈っているとの事ですと言うので、老中職を狙っているのであろう、大奥から綱吉公に働きかけて貰、     
/346ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加