第1章

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あろう、まあいいわ、紹介状を書いてやろう、わしはそれは見なかった事にするぞと笑ったのです、大藩なれば家臣といえど行部は3万石に御座います、これを取り上げて天領地にする、 手もありますがと言うと、 理由はどうするのじあと聞くので、改易されたくなければ前田行部を隠居させ、その嫡子に1000石にて相続を許し、後は家臣共々藩に返納させて、前田公が迷惑をかけたとして上様に、 2万9千石を返納させるのです、恐らく陪臣は100人足らずと思います、年1万両からの賂がなくなるわけです、これは2万5千石に匹敵します、十分に行部の家臣を養えます、行部は憎、 まれ、 陪臣は救ってくれた、前田公に感謝して騒動は起こりませぬ、騒動が起こるのは、飯が食えなくなるからですと言うと、なる程上手い方法じあな、絵島と本多佐渡の守は自分の身が危、 ないので知らん顔するだろう、わかった、そうなったら、上様には君側の肝を前田公が成敗したと言う事にしておこう、返納にはおよばんと言われるかもしれんと言うので、よしなに、 お願い致しますと言うと、 そなたも人の良い奴よのうと笑うので、柳沢様の内意だと言います、隠密が手にいれたが公になれば前田家は改易になるので、それがしに託されたと言う事にしておいてくだされ、今回、     
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