朝焼け金魚

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ふふっ。そうだよ、僕だって見たことない。 ただ知っているだけ、気配を感じるだけ。 朝のまどろみ、半分夢の中。 広げた胸びれ、尾びれが頬を、額を撫でて行くよ。 夢の中だから、気付いても忘れちゃうだけ。 でも、きっと君も感じている。 新しい朝が来るたびに。 冷たい空気は彼らの温度。 うなされた悪い記憶を。 苦しい気持ちも、哀しい気持ちも。 悪い夢の嫌な熱を、ひんやりした温度で奪って行く。 (コポポッ)
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