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帰り道の車の中で、瑞と高雅はすっかり打ち解けていた。
「ね、瑞。またこうして、一緒に出掛けてくれるかな?」
「いいよ。僕でよければ」
「君でなきゃ、ダメなんだよ」
瑞はすっかり、高雅のお気に入りだ。
「少し疲れたね。学園に着くまで、眠ってもいい?」
「いいよ」
瑞の返事に、高雅は嬉しそうに笑った。そして、瑞の膝に手を伸ばしてきたのだ。
「手を、握っててもいいかい?」
「うん」
高雅は瑞の手を握ると、その膝枕に頭を乗せた。
「こ、高雅!?」
「あぁ、落ち着く。好きだよ、瑞……」
高雅は困惑する瑞を置いて、すやすや眠ってしまった。
「疲れてるんだろうな。毎日、分刻みのスケジュールで」
瑞は、高雅の柔らかな髪を撫でた。
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