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気づかぬうちに、変わっていくものです
人の体はあるサイクルで変わっていきます
物質の変化は認識することができます
そのメカニズムも現代では分かっています
ところで、このお話は残念ながらそのような物質的な変化について触れるものではありませんもっとオカルティックなものです
人の頭には世界があります
精神というものです
あるといっても、物質的なあるとは違います
概念的なものです
一般的に概念的なものに直接触れることはできません
何らかの刺激が認識に影響を及ぼし、それが巡り巡って精神に影響し、概念に変化が起こるというのも実は違います
概念的なものそのものは、我々生命体の理解の及ぶ場所にはありません
精神への影響によって、精神が見るものや見方に変化が生じることはあっても概念は変わりません
さて、上述のことは少なくともこのお話においてはまごう事なき真実です
他のお話においては虚偽となることもしばしばでしょうが、ここでは真実です
さもなくば、このお話が成立しません
ということで、やっとお話が始まります
前置きは非常に長いのですが、お話自体はすぐに終わります
どのようなお話かというと…
精神が少しずつ置換されているというお話です
人の脳にはキャパシティがあります
本来ないのですが、あります
個となるためには仕方がないことです
このキャパシティのため、人は何かを入れるために何かをなくさなければいけません
ただ、それは自発的、自立的に行われるのではなく
他からの影響によって行われます
知らず知らずのうちに行われます
便利なものです
しかし、一つ欠陥があります
置換は量によって行われます
量の大小しか考慮されません
質は関係ありません
残念なことです
こうして、ちょっとずつちょっとずつ
人は置換されていきます
その時代の風潮、精神にあった個に
あらかじめ持っていたものは少しずつ取られます
その代わりに、他が用意したものが入れられます
これはあくまで噂ですが、電気的な信号は他の振動や刺激よりもずっと精神に影響を与えやすいそうです
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