第一章 幻想よりの贈り物

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この世界では、国を守護する役割を持つ妖精たちがおわします。 妖精たちは国が建国した日と共に生まれ、生まれた時から無事に15の誕生日までの歳月を過ごした子供に祝福を与え、未来ある大人への道を歩むための儀式を執り行う役割を天より与えられています。 性格は国の統治によって左右される部分はあるものの、すべての民を愛し、死んだ後の事も含めて覚えているという程、国に住まう者達を愛しているという一致した共通点を持っています。 国を守る妖精たちは国の在り方によって違いはありますが、複数名より構成されたチーム制で成り立ってます。 王女様がおわすこのベルタイルの国は総勢5名の妖精たちによるチームによって守られており、変事が起きても必要最低限のトラブルで済むよう、常に賢明な知恵による運営がされています。 この国の妖精たちは国土のきらめく豊かさが性格へ反映されたのか、賑やかで緑と光溢れる自由奔放な空気が訪れる季節を好み、好奇心旺盛な性格の持ち主が多いようです。 常に詩歌を歌うような声音で語り合い、キラキラとしたほほ笑みを常に浮かべ、人の子の行く末を案じつつも静かに優しく見守る彼女たちは、ベルタイルの国民たちにとって第二の母のような深い敬意を抱く方々でもありました。
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