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ゆっくりと瞼を開ける。一瞬、自分がどこにいるのか、彼女には分からなかった。
「ここは……私、どうなったんだろ」
エリアはふらつく頭を抱えながら起き上がった。ようやく頭がはっきりしてきて、湖のほとりで起こったことや、黒髪の少女のことを思い出す。
「……まだ、生きてるのね、私」
生きる気力を無くして、空っぽの人形になっていたエリアにとって、今の状況もあまり気にはならなかった。
「……そういえば、さっきの子は?」
あたりを見回すが、それらしい姿は見えない。
エリアが連れてこられた場所は大きな神殿のように見えた。
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