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すかさず少しずつ距離をあけようと足早に進もうとする直樹。
「他にもあるぜー香織の恥ずかしい話。小5の時にさー間違えて小1の弟の制服着てきてさー。」
「ちょっとやめて!!その話!!無茶苦茶恥ずかしい話じゃん!!」
「えー!?何それ!聞きたい!その後どうなったの??」
「そう言えばちゃんと話すの初めてだね」
澤田のお淑やかな声が、僕の耳にすーっと入り込んだ。
「そ・・・そうだっけ?そうだね!同じクラスだけど ハハハ。」
「あっ花火大会楽しみだね!行くんでしょ?園部君も」
「うん。でも緊張するなー」
「緊張?なんで??」
「だって俺、そういうの初めてでさ。仲いいのって直樹だけだし。」
「そうだよねー。私も香織と明日香に誘われて入ったものの。あとの人たちってあんまり絡みないんだよね。」
「えっ?そうなの??」
自然と心に浮かんだ言葉が、口から出てしまった。
「うん。明日香とは中学一緒でずっと一緒で。あの子そういう行事ごと好きでよく誘われるんだけどね」
「ハハ・・・。澤田も大変なんだね」
「そーなんだよ!大変だよ!」
澤田の見た事ないような冗談を言う顔が凄く可愛く想えてしまい
思わず照れてしまった。
このまま時間が止まればいいのになと思っていると
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