惨劇・残党狩部隊中隊編・奪還

4/8
前へ
/8ページ
次へ
「フラムランスッ!!」 中隊本部に進入したミリアリアは鋭く言霊を放ち、放たれた言霊は炎の槍となって魔導兵小隊長の付近に着弾して彼を吹き飛ばす中アイリスも言霊を解き放つ。 「ダーク・インフェルノ」 アイリスの言霊に従い複数の黒い焔の火球が周囲に放たれ、火球の直撃を受けた数人が黒い焔に包まれる中、イライザを嬲り続けていた優男風の魔導士にも火球が直撃する。 「ぎぃやぁぁぁっ!!!あづいっ!!あづいっ!!あづいっ!!あづいっ!!ぎえろっ!!ぎえろっ!!ぎえろっ!!な、なぜたっ!!なぜだっ!!なぜぎえないぃぃぃっ!!」 「その程度の魔力(ちから)で消える訳無いでしょっ死ぬまで悶え苦しみなさい」 アイリスが黒い焔に全身を焼かれ悶え苦しむ優男風の魔導士に冷たく告げているとその傍らをレザイエームを手にしたエリーゼが駆け抜け、アイリスがその姿と彼女が向かう先の大木に縛り付けられているイライザの姿に目を細めているとその隙をついてエルフ兵の1人が魔力の炎を宿した長剣で斬りかかる。 炎を宿した長剣の刃は無防備なアイリスの魅惑的肢体に向けて降り降ろされたがアイリスはエルフ兵の方に視線を向ける事無く降り降ろされた炎を纏う刃を大鎌の刃で受け止め、完全に不意を衝いた筈の一撃を容易く受け止められたエルフ兵が驚愕の表情を浮かべているとアイリスは冷たい口調で告げた。 「……邪魔しないでくれるかしら」 「……ッゲハッ!!」 アイリスはそう言いながら受け止めた刃を跳ね上げさせるとその勢いを利用して大鎌の石突きでがら空きになったエルフ兵の顎を強かに打ち、顎を砕かれたエルフ兵は血反吐と砕けた歯を吐き出しながら仰向けに転がり白目を剥いて気絶してしまう。 アイリスは気絶したエルフ兵の身体に黒い光の枷を巻き付けて捕縛し、その後に駆け出そうとしたが残る3人のエルフ兵達がアイリスに対して魔法を発射する。 「ストームランスッ!!」 「サンダーアロー」 「アイスブリッド」 エルフ兵達の放った魔力を宿した暴風と雷に氷弾はアイリスの身体を直撃する前に掻き消されてしまい、アイリスはその光景に息を呑んだエルフ兵達と凄惨に微笑(わら)いかける。 アイリスの凄惨な微笑(わら)いを目にしたエルフ兵達は背筋を凍らせながら再び魔法を放とうとしたが、その機先を制する様にミリアリアが3人に向けて襲いかかった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加