1人が本棚に入れています
本棚に追加
イライザの問いかけに気丈に答えるイライザだったが激しい責め苦に陥落寸前に追い込まれていた名残からその声は蕩けかけており、エリーゼがその蕩けかけの声と引き締まり成熟した肢体をがんじがらめに縛る催淫魔法と感覚増幅魔法の術式に零れそうになる涙を懸命に押し止めているとイライザは愛しげにエリーゼを見ながら掠れた声を続ける。
「……御前を……護っていた……つもりだった……だが……違ってた……御前が居てくれたから……私は耐えられた……そして今……こうして、御前に助けられた……私は……御前に……護って貰っていたんだな……ありがとう……エリーゼ」
「……い、イライザ様」
イライザの言葉を聞いたエリーゼは必死に声を絞り出した後に瞳から大粒の涙をボロボロと溢しながらイライザを抱き締め、イライザは昂り鋭敏な身体を包み込む愛しい女(ひと)の感覚に蕩け堕ちそうになりながらもエリーゼの頭を優しく撫でた。
「……うん、大丈夫みたいね」
その光景を目にしたアイリスが満足げに呟いていると急を知り慌てて反転したきた軽騎兵小隊が到着し、それに気付いたアイリスは凄惨な笑みを浮かべながらミリアリアに声をかける。
「それじゃあ仕上げと行きましょ」
「ああ、そうだな」
アイリスの言葉を受けたミリアリアはそう言いながらカプセルを取り出し、駒音高く駆け寄ってくる軽騎兵隊目掛けてそれを投じる。
「頼むっ力を貸してくれ」
ミリアリアがそう言うとカプセルはそれに呼応する様に眩い光を放ち、それが治まると同時に巨大なモンスターが姿を現した。
背中が無数の鋭い棘に覆われた重心の低い四足歩行の体躯に長くしなやかな尾、そして前方に突き出された緩やかな湾曲を描く巨大な2本の角が精悍な印象を与えるモンスター、双角龍は突然の出現に混乱する軽騎兵小隊に向けて巨大な咆哮を轟かせ、咆哮を浴び狂乱状態に陥った軍馬から軽騎兵達が振り落とされる直中めがけて目から光線を発射した。
最初のコメントを投稿しよう!