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「大丈夫、だから…悠人、栞。私、思い出したの二人の事」
そんな二人を見て心が少し落ち着いてくる。
(この二人は変わらない…昔と)
本当は高校からじゃなく、その前から会っていたんだと。
それを思い出した今では、そう強く感じる。
「あの時の二人だったんだよね?」
問いかければ、悠人は複雑そうな顔で笑った。
栞は目に涙を貯めたまま何度か頷いている。
「…そっか、思い出したんだな…」
「うん、思い出した…思い出したよ」
私は目を閉じてあの時の…過去を徐々に遡っていく。
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