天使と悪魔

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悪魔「カロリーなんて気にするな!自分の好きなものを食べた方がストレス発散にもなるだろ!食べるのを我慢する方がいけないね!」 すると天使「悪魔の言うことを真に受けちゃダメだよ!健康を維持することが大切だよ。肉にはタンパク質が多く含まれていて身体にいいんだ。K君にモテたいんでしょ!肌や爪を美しく保つにはちゃんと食べないと!」 対して悪魔「天使の言うことは嘘だ!栄養なんか気にしてたらそれこそストレスで体に悪い!自分の欲望に忠実になればいいんだよ!さっさと食べちまえ!このままだと出来たての料理が台無しだぜ」 すかさず天使「悪魔の意見になんて耳を貸しちゃいけない!欲望のまま生きていたら身を滅ぼしちゃうよ!肉にはホルモンバランスを調整する効果もあって、そのおかげで骨や筋肉も維持されるんだ!長生きの秘訣だよ!短期的な考えに身を任せず長期的な目で物事を考えないと!だから食べないとダメだよ!」 翻って悪魔「天使の言うことは嘘八百だ!天使は死んだやつを天国に誘うというが、天国に行ったやつなんてゼロさ!賢いやつはみんな地獄に行ってる。地獄も俺たちにとっちゃ良いところだぜ、天国は刺激も何も無いただボーッとしてるだけの老人ホーム。どうだ、俺の方が本当のことを言ってるって分かっただろ?お前の口からヨダレが垂れてるぜ、さっさと食べちまえ!」 天使も応酬し「悪魔は皆を地獄に引きずりこんでしまうんだ!良い行いをした人はみんな天国に行けるんだよ!天国に行くとこの上なく幸せな気持ちになれる。だからそれを食べて健康を大切にして一緒に天国に行こうよ!」 脳内が喧々諤々につき、宗教戦争が起きていた。すなわち、悪魔が邪悪な槍で、天使が魔法の杖でそれぞれの頭を小突きあっていた。
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