二話 目指すは開拓者

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二話 目指すは開拓者

窓際の席のレイヴは新しい椅子の足に靴を挟んで揺らしながら一枚の紙を眺めていた。3年生になって最初のテストの成績が帰ってきたのだ。 国語はまずまず、数学などの計算が絡むテストの点数は……まあうん、お察し。 望力科目もクオリア、望術共にボロボロだった。 良かったとはっきり言えるのは選択科目の開拓科、体術科くらいのものだ。 「やあレイヴ、成績はどうだった?」 レイヴの視線が上を向く。 ナナキが机のすぐ側の壁際にもたれかかってきた。 「ボロボロだった。まあ抑えておくべきところはしっかり抑えたけどな」 ナナキは俺の机の正面に向かい、レイヴの答案を一瞥すると何か納得したような様子で頷いた。 「開拓の点数が高い。やっぱり君は開拓者を目指すんだね」 「ああ、俺が目指すのは至高の開拓者だからな。で、そう言うお前はテストどうだった?」 「いつも通りだよ」 ナナキが自らの答案をレイヴの机に広げる。大方80点前後で至って平凡な答案だ。レイヴよりかはずっと良い成績だが。 「何が苦手かはっきりしない答案だな」 「大抵の事は最低限こなせるからね」 言ってナナキは広げた答案を自分の手元に回収した。     
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