二話 目指すは開拓者

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「10年前から覚えてたぞ。この石碑はなんでか人間が居ないし訪れた事のない星にすら平気で置いてある謎まみれの代物だ。そして終局の星に至っては未だに到達どころか誰一人として見つけられずにいる。これが男のロマンと言わずしてなんて言う?」 意気揚々と語るレイヴに近づく不穏な影があった。 「お前、開拓者志望なんだって?そんな望力の点数でよく言えたな。度胸だけは尊敬するわ。ましてや終局の星とかツボる、あるわけねえだろんなもん」 盛り上がる二人に水を差す無粋な声があった。 不意に聞こえてきた声の方を向くと個性的な髪型の少年がレイヴの答案を覗いていた。 「そんな事ねえさコモノ。望力が使えなくたって開拓者になれるし終局の星はきっとある」 最初は目を丸くしてたがレイヴはすぐいつもの調子に戻り親しげにレイヴは言葉を返した。 「バーカ。終局の星以前に開拓者になるなら望力は絶対まともに使えるようになれよ。他の星で生きるっていう最低限の条件を満たすには必要なんだからさ。毒の星とか、大気が液体とか、望力が使えなくちゃ絶対カバーできねえ。それに、凶暴な生き物に襲われちゃ、望力も扱えねえ雑魚じゃあっさり食われちまうんだぜ。現実見ろよレイヴ」 「いや、開拓者になってみせるし終局の星にも一番乗りするぞ俺は。まあ口で言っても仕方ねえ。俺が実際に開拓者になって証明してみせるさ」 不敵に言い切ったレイヴにコモノがあからさまに不愉快な顔を見せた。     
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