8.二人目と三人目

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「そんな顔するぐらいなら、普通に恋愛すればいいのに……っていうか、まだちゃんと話を聞かせてもらってないんだけど?」 「あら、そういえばそうだったわね」  あの時はレジス様に接触するチャンスを逃したくなくて、後回しにしたんだったわね。 「えーっと、どういう基準で選んでるのか、って話だったかしら?」 「まぁそれもあるかな。お金で選んでるわけじゃないっていうのは聞いたけど」 「基準、ねぇ……」  ラフィに説明するのは難しいわね。  なんたって『乙女ゲーにいそうな人』だもの。  そもそもゲームが無いこの世界じゃ、説明のしようがないわ。  あ、ゲームがなくても本ならあるじゃない! 「言うなれば、ロマンス小説に出てきそうな人ってことよ!」 「……シェリーって、そんなに夢見がちだったっけ?」  うっ、またもや親友に疑われているわ! 「せっかく学院にいるんだから、出会ってみるぐらい良いじゃない! ねっ?」 「……」  うう……そんな胡乱(うろん)な目で見なくても……。 「ま、いいよ。せっかくシェリーが恋愛に目覚めそうなんだもんね」 「うん……ありがとう!」  たぶん、何か隠してるのはバレバレなんだと思う。  でもラフィは深く聞かずに協力してくれる。  ああ、なんて出来た親友なのかしら!  ズッ友だょ……! って、このネタにもいい加減飽きたわね。     
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