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「そんな顔するぐらいなら、普通に恋愛すればいいのに……っていうか、まだちゃんと話を聞かせてもらってないんだけど?」
「あら、そういえばそうだったわね」
あの時はレジス様に接触するチャンスを逃したくなくて、後回しにしたんだったわね。
「えーっと、どういう基準で選んでるのか、って話だったかしら?」
「まぁそれもあるかな。お金で選んでるわけじゃないっていうのは聞いたけど」
「基準、ねぇ……」
ラフィに説明するのは難しいわね。
なんたって『乙女ゲーにいそうな人』だもの。
そもそもゲームが無いこの世界じゃ、説明のしようがないわ。
あ、ゲームがなくても本ならあるじゃない!
「言うなれば、ロマンス小説に出てきそうな人ってことよ!」
「……シェリーって、そんなに夢見がちだったっけ?」
うっ、またもや親友に疑われているわ!
「せっかく学院にいるんだから、出会ってみるぐらい良いじゃない! ねっ?」
「……」
うう……そんな胡乱な目で見なくても……。
「ま、いいよ。せっかくシェリーが恋愛に目覚めそうなんだもんね」
「うん……ありがとう!」
たぶん、何か隠してるのはバレバレなんだと思う。
でもラフィは深く聞かずに協力してくれる。
ああ、なんて出来た親友なのかしら!
ズッ友だょ……! って、このネタにもいい加減飽きたわね。
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